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増やすより、減らす。ミニマルな手入れのすすめ

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増やすより、減らす。ミニマルな手入れのすすめ

新しいものを試すのは楽しいものです。けれど、肌にとっては「少ないほうがいい」こともあります。洗面台の棚を眺めて、ふとため息をついたことはありませんか。買ったきり数回しか使っていない美容液、流行りに乗って手に取ったパック、いつのものか思い出せない試供品。手入れを増やすほど肌が良くなる気がして、つい一本、また一本と足してきた結果かもしれません。

たくさんのアイテムを重ねていると、もし肌の調子が乱れたとき、原因を見つけるのが難しくなります。五つも六つも使っていれば、どれが合わなかったのか確かめるすべがありません。手入れがシンプルなほど、肌からの返事は聞き取りやすくなる。手入れを減らすことは、肌の声を聞きやすくすることでもあります。

まず二週間、ひとつだけにしてみる

化粧水と保湿だけ。そんなシンプルな手入れを二週間続けると、自分の肌が本当に必要としているものが見えてきます。引いてから、足す。その順番が大切です。肌の状態は数日では大きく変わらず、天気や睡眠にも左右されます。ある程度の期間、同じ手入れを続けてはじめて、「これが今の自分の肌なんだ」という輪郭が見えてきます。

スキンケアは、足し算の競争ではありません。自分にちょうどいい量を、静かに探していくことです。

減らすことは、ていねいになること

アイテムを減らすと、ひとつひとつに向き合う時間が生まれます。手のひらで化粧水をなじませながら、今日の肌の感触をたしかめる。数を減らすことは、手を抜くことではなく、残した一品により深く心を向けるための引き算です。そうやって肌の声が聞けるようになってから足すと、新しく迎える一本にも「自分の肌にこれが足りないから」という理由が生まれます。

増えてしまう理由を、知っておく

そもそも、なぜスキンケアは増えてしまうのでしょう。ひとつは不安から。これで足りているのか、もっと良いものがあるのではないか。もうひとつは期待から。話題の成分や新作を見ると、試したくなるのは自然なことです。どちらも悪いことではありません。ただ、衝動のままに足し続けると、肌の声は少しずつ聞こえなくなる。買う前に一呼吸おいて、「今の自分の肌に本当に必要だろうか」と一度だけ問いかけてみてください。

ミニマルな手入れは、ストイックな我慢ではありません。むしろ、自分の肌と静かに対話するための、ゆとりのある時間です。増やすより、減らす。その先に見えてくるのは、案外しっくりくる、ちょうどいい毎日なのかもしれません。