「ナイアシンアミドとビタミンCは、同時に使わない方がいい。」そんな情報を、SNSやスキンケアのブログで見かけたことがある方も多いと思います。
一方で最近は、皮膚科医や化粧品メーカーが「併用しても問題ありません」と説明するケースも増えてきました。どちらが正しいのか。なぜそう言われるようになったのか。気になっている方は少なくないはずです。
今回は、PubMedに掲載された論文を実際に調べ、この「併用NG説」の根拠を探してみました。
なぜ「一緒に使えない」と言われたのか
この説の背景には、ナイアシンアミドとビタミンCが反応することで「ニコチン酸」という物質に変化し、肌の赤み(フラッシング)を引き起こす可能性があるという考え方があります。ただしこの議論が生まれた文脈は、化粧品の処方・製剤設計における話、つまり高温条件での長期保存時の安定性に関するものでした。毎日のスキンケアで使う状況とは、大きく前提が異なります。
PubMedで調べてみた結果
今回、PubMedの論文データベースを使い、ナイアシンアミドとビタミンCの両方が登場する論文を複数の角度から検索しました。その結果、ナイアシンアミドとビタミンCの併用を避けるべきとする査読論文は、今回のPubMed検索では確認できませんでした。むしろ、両成分を組み合わせた研究のほうが複数確認できました。
注目した研究
2025年に発表されたランダム化比較試験では、ナイアシンアミド・ビタミンC・トラネキサム酸を配合した美容液が、4%ハイドロキノンと比較されました。色素沈着の有意な改善が両群で確認され、美容液群は忍容性と保湿力でも優れた結果が報告されています。
2022年の実験研究(Molecules誌)では、ナイアシンアミドとビタミンCを組み合わせた処方が、メラニン生成に対して相乗的な抑制効果を持つことが報告されています。「避ける組み合わせ」どころか、組み合わせることに意義があるとする方向の研究です。
「使えない」という前提で探すと、その根拠は見当たりませんでした。
Grain's Pick
今回のテーマに合わせて選んだのは、無印良品の高濃度美容液 ナイアシンアミド配合です。ナイアシンアミドを毎日のケアに取り入れる、入口になる一本です。
論文が示すとおり、お手持ちのビタミンC美容液と重ねても問題はありません。朝はビタミンC、夜はナイアシンアミド、といった分け方でもいいですし、同じタイミングで重ねても構いません。続けやすい価格なのも、毎日のことだからこそありがたいところです。
成分の組み合わせを気にするより、実際に使い続けることの方が、肌にとっては意味があります。まずは片方を小さく始めて、自分の肌の変化を見ることが、いちばんの答えになります。
Grain's Note
論文を調べることは、不安を解消するための手がかりになります。でも最後は、自分の肌がどう感じるかが、一番信頼できる情報です。



